久しぶりに東京ディズニーシーへ行く方や、初めて訪れる方にとって、一番の悩みの種は「アトラクションの待ち時間」ではないでしょうか。

以前あった「ファストパス」が廃止され、現在導入されているのが「東京ディズニーリゾート40周年記念プライオリティパス(以下、プライオリティパス)」という新しいシステムです。

この記事では、「プライオリティパスって何?どうやって使うの?」という初心者の方に向けて、その仕組みから確実な取り方、そしてディズニーシーで効率よく回るためのおすすめの取得順までを徹底的にわかりやすく解説します。

プライオリティパスの基本的な仕組み

まずは、プライオリティパスがどのようなものなのか、基本となるルールをしっかりと理解しておきましょう。

無料で利用できる優先搭乗パス

プライオリティパスを一言で説明すると、「対象のアトラクションに、通常よりも短い待ち時間で優先的に乗ることができる『無料』のパス」です。

以前のファストパスと同じような役割を持っていますが、紙のチケットを発券するのではなく、すべて公式のスマートフォンアプリ(東京ディズニーリゾート・アプリ)上で取得から利用までが完結するという点が大きな違いです。

アトラクションごとに決められた利用時間が指定され、その時間に専用の入り口(プライオリティ・アクセス・エントランス)から入場することで、長い列をスキップしてスムーズにアトラクションを楽しむことができます。

追加料金は一切かからないため、パークに入園したら誰でも平等に取得する権利がありますが、その分人気が集中するため、正しい知識とスピードが求められます。

対象となるアトラクションはシーの中でいくつか限定されており、すべての乗り物で使えるわけではないため、事前に対象施設を把握しておくことが重要です。

取得制限と次が取れるタイミング

プライオリティパスは、一度に複数のアトラクション分をまとめて取得することはできないというルールがあります。

取得後に「次のパスがいつ取れるのか」というタイミングを把握しておくことが、1日でより多くのアトラクションに乗るための最大のコツとなります。

基本的には、「取得したパスの利用開始時間」になるか、または「パスを取得してから120分(2時間)が経過する」かの、どちらか早い方の時間が来たタイミングで、次のパスを取得することが可能になります。

例えば、朝9:00に「10:00〜11:00利用」のパスを取った場合、10:00になれば次のパスを取ることができますが、朝9:00に「15:00〜16:00利用」の遅い時間のパスを取った場合は、120分後の11:00にならないと次が取れません。

この「2時間ルール」を忘れてしまうと、せっかく次のパスが取れる時間になっているのに気づかず、他のゲストに先を越されて発券終了になってしまうという事態に陥りかねないため、アプリで「次回取得可能時間」を常にチェックする癖をつけましょう。

ディズニーシーの対象アトラクション一覧

ディズニーシーにおけるプライオリティパスの対象アトラクションは、主にスリル系の乗り物や、家族で楽しめる定番のアトラクションが選ばれています。

スリル満点!絶叫系アトラクション

ディズニーシーの代名詞とも言える絶叫系アトラクションは、プライオリティパスの対象となっており、待ち時間を大幅に短縮できる絶好のチャンスです。

代表的なものとしては、「タワー・オブ・テラー」「センター・オブ・ジ・アース」「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」「レイジングスピリッツ」が挙げられます。

これらは学生グループやカップルに非常に人気が高く、通常の待ち時間(スタンバイ)で並ぶと、1時間〜2時間以上待つことも珍しくありません。

絶叫系が大好きな方にとっては、これらの中からどれか一つでもプライオリティパスを使ってサクッと乗ることができれば、その日の満足度は格段に跳ね上がるでしょう。

ただし、これらのアトラクションには身長制限(117cm以上など)が設けられているため、小さなお子様連れのご家族は、せっかくパスを取ったのに乗れなかったという悲しい事態にならないよう、事前に公式サイトで条件を確認しておく必要があります。

家族で楽しめる定番アトラクション

絶叫系が苦手な方や、お子様連れのご家族にも嬉しい、比較的穏やかなアトラクションも対象に含まれています。

「ニモ&フレンズ・シーライダー」「マジックランプシアター」「海底2万マイル」などがこれに該当し、幅広い年齢層が一緒に楽しめるのが魅力です。

特に「ニモ&フレンズ・シーライダー」は、映像と動きが連動するシアタータイプのアトラクションで、子どもたちに大人気のため、休日の昼間は待ち時間が延びやすい傾向にあります。

「海底2万マイル」などは、夜になると比較的空いてくることも多いため、プライオリティパスを使わずに後回しにして、通常待ち列で乗るという戦略も有効になってきます。

一緒に行くメンバーの好み(絶叫系が好きか、映像系が好きか)に合わせて、どの対象アトラクションのパスを狙うのかを事前に話し合っておくことが大切です。

絶対に失敗しない!パスの取り方手順

いざパークに入園しても、操作に手間取ってしまうと、あっという間に人気のパスは無くなってしまいます。

事前のアプリ準備とログイン確認

プライオリティパスを取得するための最初のハードルは、実はパークに到着する前の段階、つまり「事前準備」にあります。

必ず自宅を出る前に、スマートフォンに公式アプリをダウンロードし、最新のバージョンにアップデートしておくことを忘れないでください。

そして最も重要なのが、ディズニーアカウントへの「ログイン」と、同行者全員分のチケットをアプリ内に読み込んでおく(スキャンしておく)ことです。

いざ入園してゲートをくぐった瞬間に、「パスワードを忘れてログインできない!」となれば、そこから回復する数分の間に、お目当てのパスはどんどん発券終了に近づいていってしまいます。

【早見表つき】ディズニーランドのアトラクション一覧と効率のいい回り方モデルコースの記事でも触れていますが、入園直後の1分1秒は非常に価値が高いため、電波の繋がる場所で確実にログイン状態を維持したまま、入園ゲートを通過するようにしましょう。

取得時の操作フローとエラー対策

パークに入園し、チケットのQRコードがリーダーを通過して読み込まれた瞬間から、アプリ上でプライオリティパスの取得が可能になります。

アプリのトップ画面にある「プラン」という項目から「プライオリティパス」のアイコンをタップし、取得したい同行者全員にチェックを入れた後、対象アトラクションの一覧から希望のものを選択します。

この時、人気のアトラクションは利用可能時間が刻一刻と遅い時間へと推移していくため、表示された時間が自分の想定と少し違っていても、ためらわずに「取得」ボタンを押す決断力が必要です。

また、大勢のゲストが一斉にアプリにアクセスするため、一時的に画面が白くなったり、「エラーが発生しました」と表示されたりすることがありますが、焦ってアプリを終了させず、根気よくリロード(再読み込み)を繰り返してください。

見事取得が完了すると、アプリのトップ画面にパスの利用時間が表示されるので、その時間になったらアトラクションの専用入り口へ向かい、表示されるQRコードをかざすだけで優先案内へと進むことができます。

初心者におすすめの取得順(攻略法)

対象アトラクションの中から、どれをどの順番で取っていくべきか、効率の良い回り方をご紹介します。

朝イチの「1枚目」の選び方

入園して真っ先に取得する「1枚目のプライオリティパス」は、その日一日のスケジュールを左右する最も重要な選択となります。

結論から言うと、一番人気であり、最も早く発券が終了してしまう「センター・オブ・ジ・アース」か「タワー・オブ・テラー」のどちらかを最優先で狙うのが鉄則です。

これらは開園から1時間〜2時間程度でその日の分のパスがすべて終了(発行予定枚数終了)してしまうことが多いため、後回しにすると絶対に取ることができません。

もし絶叫系がどうしても苦手なグループであれば、「ニモ&フレンズ・シーライダー」や「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」を1枚目に選ぶと良いでしょう。

1枚目を早い時間の利用枠(午前中など)で取得できれば、2時間待たずともその利用時間になれば「2枚目」を取ることができるため、結果的に1日でより多くのパスを連鎖的に取得できる確率が高まります。

2枚目以降の狙い目とキャンセル拾い

無事に1枚目を取得できたら、次にパスが取れる時間(アプリに表示されている時間)をアラームなどでセットし、1分たりとも無駄にしないように構えておきましょう。

2枚目を取得する時間帯(午前中〜お昼頃)になると、「レイジングスピリッツ」や「マジックランプシアター」などのパスがまだ残っている可能性が高いため、残っているものの中から自分の乗りたいものを素早く確保します。

午後になると、ほとんどのアトラクションでパスの発券が終了してしまいますが、ここで諦めてはいけません。

実は、他のゲストが予定が変わってパスをキャンセルした場合、そのキャンセル枠が突然アプリ上にポンっと復活(出現)することがあります。これを「キャンセル拾い」と呼びます。

移動中や食事中など、ちょっとした空き時間にアプリをこまめに更新してチェックしていると、運良く思わぬ人気アトラクションのパスを拾えることもあるため、最後まで諦めずにアプリを活用してみてください。

プライオリティパス利用時の注意点

便利なプライオリティパスですが、知っておかないと思わぬ失敗をしてしまう落とし穴も存在します。

時間に遅れると無効になるリスク

プライオリティパスには「10:00〜11:00」といったように、1時間の利用枠が設定されており、この時間を1分でも過ぎてしまうと、原則としてパスは無効となってしまいます。

ディズニーシーは敷地が非常に広く、例えば入り口付近(メディテレーニアンハーバー)から一番奥(ロストリバーデルタ)まで歩くと、大人の足でも15分〜20分程度かかることもあります。

「まだ時間があるから」と他のエリアでお土産を見たり食事をしたりしていると、移動に予想以上の時間がかかり、ギリギリ間に合わなかったという悲劇が後を絶ちません。

特に、パレード(水上ショー)の前後などは通路が激しく混雑し、思うように前へ進めないこともあるため、利用時間の開始時刻には対象アトラクションの近くにいるくらいの余裕を持った行動スケジュールを立てるようにしましょう。

万が一、アトラクションのシステム調整(故障など)によって一時的に運営が停止してしまった場合は、代わりに使える「マルチエクスペリエンス」という特別なパスがアプリに付与される仕組みになっているため、その点は安心してください。

DPA(有料パス)との違いを理解する

ディズニーシーには、無料のプライオリティパスとは別に、「ディズニー・プレミアアクセス(DPA)」という有料(1回1,500円〜2,000円程度)で短い待ち時間で乗れるパスも存在します。

初心者の方が一番混乱しやすいのがこの点で、「無料の対象アトラクション」と「有料の対象アトラクション」は明確に分けられています。

例えば、大人気の「ソアリン:ファンタスティック・フライト」や「トイ・ストーリー・マニア!」、そして新エリア「ファンタジースプリングス」の一部アトラクションなどは、無料のプライオリティパスの対象外であり、短い時間で乗るためには有料のDPAを購入する必要があります。

無料パスと有料パスの対象の違い(例)
  • 無料(プライオリティパス):タワー・オブ・テラー、センター・オブ・ジ・アースなど
  • 有料(DPA):ソアリン、トイ・ストーリー・マニア!など
  • 有料(DPA):ビリーヴ!などのショー鑑賞エリア確保
  • パスなし:スタンバイ(通常待ち列)のみのアトラクション

この違いを理解し、「どのアトラクションにお金を払い、どのアトラクションで無料パスを使うか」という戦略を立てることが、時間もお金も無駄にしないスマートなディズニー旅行のコツとなります。

まとめ

ディズニーシーのプライオリティパスは、無料でアトラクションの待ち時間を劇的に短縮できる、まさに魔法のようなツールです。

事前にアプリの設定を済ませ、入園直後に1枚目を確実に取り、次の取得時間を忘れずにチェックするという基本ルールさえ守れば、初めての方でも絶対にうまく使いこなすことができます。

「センター・オブ・ジ・アース」や「タワー・オブ・テラー」といった人気アトラクションを優先的に狙いつつ、空き時間にはキャンセル拾いにも挑戦して、限られたパークでの時間を最大限に有効活用してください。

システムを正しく理解して、待ち時間のストレスがない、快適で楽しいディズニーシーの冒険に出かけましょう!