東京ディズニーランドの夜の代名詞とも言える「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」。キラキラと光り輝くフロートと、おなじみの電子音楽に包まれるあの空間は、何度見ても鳥肌が立つほど感動的です。

しかし、この大人気パレードを「良い場所で」「子供が機嫌よく」「快適に」見るためには、事前の場所取り(いわゆる地蔵)の戦略が必要不可欠になります。何も考えずに開始直前にルートへ向かうと、何重にもなった人垣の後ろから必死に背伸びをして見ることになり、背の低い子供には全く見えないという悲しい結末が待っています。

今日は、子連れファミリーが無理なく、そして絶対に失敗しないパレード鑑賞をするための場所選びの条件から、待ち時間のリアルな目安、そして有料席であるDPA(ディズニー・プレミアアクセス)の賢い使い方までを分かりやすくお話しします。

エレクトリカルパレードの基本情報と魅力

場所取りの作戦を立てる前に、まずはパレード全体のスケジュールや、雨が降った時の対応といった基本的なルールを把握しておきましょう。

パレードの開催時間と所要時間の目安

エレクトリカルパレードは、基本的に毎日1回、夜の時間帯(季節によって変わりますが、だいたい19:00〜19:45頃にスタート)に開催されます。ホーンテッドマンションの横を出発して、シンデレラ城の前の広場をぐるっと回り、トゥーンタウンの奥へと向かっていく、約45分間のロングパレードです。

ここで絶対に気をつけてほしいのが、「開始時間=自分の目の前にパレードが来る時間ではない」ということです。例えば19:30スタートの場合、出発地点のホーンテッドマンション付近には19:30に最初のフロートが来ますが、ゴール地点であるトゥーンタウンに到着するのは、そこから約20〜25分も後の19:50過ぎになります。帰りの電車やホテルのシャトルバスの時間が決まっている遠方組の方は、見る場所によって見終わる時間が大きく変わることを計算に入れておく必要があります。

悪天候(雨や強風)による中止基準と雨の日限定パレード

エレクトリカルパレードは完全に屋外で行われるため、天候に非常に左右されやすいデリケートなエンターテイメントです。強い雨が降っている時や、強風が吹いている時(上空の風が強いと高いフロートが転倒する危険があるため)、残念ながらパレードは「公演中止」となってしまいます。

しかし、普通の雨で中止になってしまったからといって、すぐに帰るのはもったいないです。エレクトリカルパレードが雨キャン(雨天キャンセル)になった場合に限り、代わりに「ナイトフォール・グロウ」という、雨の日限定のミニパレードが開催されることがあります。これは光る雨傘を持ったキャラクターたちが登場するとても幻想的でレアなパレードで、これを見るためにあえて雨の日にディズニーへ行く熱狂的なファンもいるほどです。(※暴風雨など天候が酷すぎる場合はグロウも中止になります)。場所取りをする前に、アプリや近くのキャストさんに最新の運行状況を確認するようにしましょう。

子連れファミリーが鑑賞場所を選ぶ際の絶対条件

パレードルートはとても長く、どこからでも見ることができますが、小さな子供を連れている場合は「空いているからここでいいや」と適当に決めてはいけません。以下の条件を満たす場所を最優先で探してください。

ベビーカーをたたまずに見られるエリア(立ち見の最前列)

パレードの鑑賞エリアは、大きく分けて「座り見(レジャーシートを敷いて座る)」と「立ち見」の2種類があります。子連れファミリーが一番悩むのが「ベビーカー」の扱いです。苦労して座り見エリアの最前列を確保したとしても、パレード開始の直前には必ず「ベビーカーは折りたたんで寝かせてください」というアナウンスが流れます。もし子供がベビーカーの中で熟睡してしまっていた場合、わざわざ起こして抱っこしなければならず、大惨事になりかねません。

これを防ぐための最強の選択肢が、「立ち見エリアの最前列(座り見エリアのすぐ後ろの立ち見最前列)」を確保することです。立ち見エリアの最前列であれば、ベビーカーを開いたまま、子供を乗せたままでパレードを鑑賞することが公式に許可されています(※後ろの人の視界を遮らないよう、日よけの幌は折りたたむ必要があります)。子供を寝かせたまま親も快適に見ることができるため、ベビーカー利用者は絶対にここを狙うべきです。

トイレが近く、途中で抜け出しやすい場所の重要性

もう一つの絶対条件が「トイレへのアクセスの良さ」です。パレードの場所取りは、長いと1時間から2時間にも及びます。夜になると冷え込んでくるため、待機中に子供が「トイレに行きたい!」と言い出す確率は100%に近いと思ってください。

もしトイレから遠く離れた場所や、人混みのど真ん中で身動きが取れないような場所で待機してしまうと、トイレへの往復だけで親がヘトヘトになってしまいますし、暗闇の中で自分の場所に戻れなくなるリスクもあります。見る場所を決める時は、必ずアプリのマップで「一番近いトイレの場所」を確認し、「すぐに抜け出せて、すぐに戻ってこれる(通路の近くや端っこの席)」を確保することが、子連れディズニーの鉄則です。

初心者におすすめ!快適な鑑賞スポット厳選3選

先ほどの条件を踏まえた上で、初心者でも失敗しにくく、子連れに優しい具体的なおすすめスポットを3箇所ご紹介します。

シンデレラ城を背景に写真が撮れる「プラザ周辺」

ディズニーランドに来たからには、やはり「光り輝くシンデレラ城とパレードを一緒に写真に収めたい」というのが王道の楽しみ方です。そんな方におすすめなのが、シンデレラ城の正面に広がる円形の広場(プラザ)周辺のルートです。

ここは道幅が広いため、見られるスペースが非常に多く、座り見の場所を見つけやすいというメリットがあります。また、周辺にはチュロスやポップコーンのワゴンがたくさん出ているため、待ち時間にちょっと食べ物を買いに行きやすいのも子連れには嬉しいポイントです。ただし、一番人気のある激戦区でもあるため、最前列を狙う場合は早めの場所取りが必要になります。

パレードの出発地点で早く見終われる「ホーンテッドマンション横」

「パレードが終わったらすぐに帰りたい」「閉園ラッシュの混雑に巻き込まれたくない」というファミリーに強くおすすめしたいのが、パレードの出発地点である「ホーンテッドマンション横〜カントリーベア・シアター付近」です。

前述の通り、パレードはここからスタートするため、他のエリアで見ている人たちよりも20〜30分も早くパレードを見終えることができます。パレードの最後尾を見送ったら、そのまま足早にエントランスに向かえば、まだパレードが通過していないエリアのゲストよりも圧倒的に早くパークを出ることができ、混雑のピークを迎える前のすいた電車やタクシーに乗って帰路につくことが可能です。すぐ近くにトイレもあるため、待機中の不安もありません。

人通りが少なく穴場になりやすい「トゥーンタウン」

ディズニーランドの最奥地にある「トゥーンタウン」は、パレードの終点(ゴール地点)にあたります。ここまで来ると帰るのが遅くなってしまうというデメリットはありますが、それを補って余りあるメリットが「片側からしかパレードを見ない」という点です。

通常のルートは道の中央をフロートが通るため、キャラクターは右を見たり左を見たり忙しく動きます。しかし、トゥーンタウンはパレードルートの片側が木や壁になっているため、すべてのキャラクターが「必ずこちら(ゲスト側)を向いて手を振ってくれる」という最強のファンサービススポットなのです。また、最奥地ということもあって比較的混雑が緩やかで、直前に行っても見やすい場所が空いていることが多い穴場でもあります。

パレード待ち(場所取り)のルールと目安時間

鑑賞スポットが決まったら、次はいよいよ場所取りです。パークの公式ルールをしっかり守りつつ、見やすい場所を確保するための時間配分をお伝えします。

レジャーシートを広げられるのは開始何時間前から?

ディズニーリゾートのパレード待ちにおいて、最も勘違いされやすいのが「レジャーシートを広げてよい時間」のルールです。現在、パレードルートでレジャーシートを広げたり、荷物だけを置いて場所を広く確保したりすることが許可されるのは、「パレード開始の1時間前」からと明確に定められています。

それ以前の時間(例えば2時間前)から待つこと自体は禁止されていませんが、その場合は「レジャーシートを敷かず、必ずグループの誰かがその場に座って(または立って)待機する」必要があります。また、1時間前になるまでは、ベビーカーも折りたたむよう指示されることがあります。荷物だけを置いて全員がどこかへ行ってしまうと、落とし物としてキャストさんに撤去されてしまうため絶対にやめましょう。

最前列を確保するための具体的な待ち時間の目安

「せっかく見るなら最前列で、遮るものなく子供に見せてあげたい!」という場合、どれくらい前から待てばよいのでしょうか。

  • 平日や閑散期:開始の「1時間〜1時間半前」から待機し始めれば、十分に座り見の最前列や、立ち見の最前列を確保できる確率が高いです。
  • 土日祝日や繁忙期:競争率が激しいため、開始の「2時間前」には希望の場所に行き、地べたに直接座って待機を始める必要があります。

「2時間も待つなんて絶対に無理!」と思うかもしれませんが、パレードの場所取りの時間は「歩き疲れた足を休めるための貴重な休憩時間」として捉え直してみてください。レジャーシートの上で夕食のハンバーガーを食べたり、その日の写真を見返したりして家族で団欒していれば、1時間や2時間は案外あっという間に過ぎていきます。

待ち時間を子供と楽しく過ごすための準備と持ち物

長時間の場所取りにおいて最大の敵は、退屈した子供のグズりと、気候による体力の消耗です。ここを乗り切れるかどうかは、事前の準備にかかっています。

モバイルバッテリーと防寒具(または暑さ対策グッズ)の必須性

夜のパレード待ちは、想像以上に過酷な環境になることがあります。春や秋でも、夜のディズニーランド(特に海風が吹き抜ける場所)は急激に冷え込みます。冬場であれば、地面からの冷気が直接お尻に伝わってくるため、薄いレジャーシート1枚では凍えてしまいます。厚手のブランケット、ホッカイロ、クッション性のあるポータブル座布団などは必須アイテムです。逆に夏場は、アスファルトの熱気が夜になっても残っているため、携帯扇風機や冷却タオルが手放せません。

また、子供の暇つぶし対策として、スマートフォンやタブレットで動画を見せたり、アプリのゲームで遊ばせたりするのは非常に有効な手段です。しかし、充電が切れてしまうと帰りの乗換案内も調べられなくなってしまうため、大容量の「モバイルバッテリー」は絶対に持参するようにしてください。ディズニー旅行の持ち物リスト完全版でも、季節ごとの必須アイテムを詳しく紹介しています。

大人が交代で買い出しに行く「分担待ち」のテクニック

グループに大人が2人以上いる場合は、「分担待ち」のテクニックをフル活用しましょう。全員でじっと座って待っている必要はありません。1時間前になってレジャーシートを敷くことができたら、お父さんがその場に残って場所を死守し、お母さんが子供を連れて近くのお土産屋さんに買い物をしに行ったり、トイレに行ったり、温かい飲み物やチュロスを買い出しに行ったりします。

このように「動く人」と「待つ人」をローテーションさせることで、子供のストレスを大幅に軽減でき、無駄なくパークでの時間を過ごすことができます。ただし、パレード開始の15分前頃になると、周辺の通路が通行止め(ルートの横断ができなくなる)になってしまう箇所があるため、合流は必ず早めに済ませておくよう注意してください。

お金で解決!DPA(プレミアアクセス)での鑑賞という選択肢

「2時間も待てない」「確実に見やすい席を最初から確保しておきたい」というファミリーに強くおすすめしたいのが、有料の鑑賞エリア「ディズニー・プレミアアクセス(DPA)」の購入です。

DPA鑑賞エリアのメリットとデメリット

エレクトリカルパレードのDPA(1名2,500円 ※3歳以下は無料)を購入すると、シンデレラ城前(プラザ周辺)の特等席エリアに、自分専用の「指定番号(座る位置)」が確保されます。

最大のメリットは、「長時間の場所取りが一切不要になること」です。パレード開始の直前(指定された入場時間)に専用エリアに行けば、すでに自分の席が確保されているため、ギリギリまでアトラクションに乗ったりレストランで食事をしたりと、時間を最大限に有効活用できます。

デメリットは、やはり「料金がかかること」です。4人家族であれば1万円の追加出費となります。また、DPAのエリア内であっても、必ずしも「最前列」が確約されるわけではありません(購入順などに自動で割り振られるため、2列目や3列目になることもあります)。とはいえ、後方から背伸びして見るよりは遥かに快適で、視界良好なことは間違いありません。

パレードのDPA(有料席)はこんな人におすすめ!
  • 初めてのディズニー旅行の方:勝手が分からない中で場所取りをするストレスから完全に解放されます。
  • 滞在時間が短い方(夕方から入園など):場所取りに時間を使わず、アトラクション重視で動きたい場合に最適です。
  • 予算に余裕がある遠方組の方:一生に一度の思い出作りとして、確実な特等席にお金を払う価値は十分にあります。
  • 注意点:DPAも販売枠に上限があるため、人気の日は入園後すぐに売り切れてしまうことがあります。入園したら一番最初にアプリで購入手続きを済ませましょう。

どんなファミリーにDPAの購入をおすすめするか

「子連れで、かつ絶対に子供にパレードを見せてあげたいけれど、長時間の待機は体力的にも精神的にも不可能だ」と判断した場合は、迷わずDPAを購入すべきです。ディズニー・プレミアアクセス(DPA)の徹底解説の記事でも触れていますが、DPAは「時間と親の心の余裕をお金で買うシステム」です。

親が場所取りでイライラしてしまい、パレードが始まる頃には家族全員の空気が最悪になっている…という本末転倒な事態を防ぐためにも、予算に余裕があれば「保険」としてDPAの購入を旅行計画に組み込んでおくことを強くおすすめします。

まとめ

エレクトリカルパレードは、ディズニーランドの夜の集大成とも言える素晴らしいエンターテイメントですが、子連れで快適に見るためには「場所選び」と「時間配分」の作戦が必須になります。

ベビーカーをたたまずに見られる「立ち見の最前列」や、トイレが近くて帰りやすい「ホーンテッドマンション横」など、自分たちの家族のスタイルに合った場所を早めに見つけることが成功の鍵です。レジャーシートが敷けるのは開始1時間前からですが、繁忙期は2時間前からの「分担待ち」を視野に入れ、防寒具やモバイルバッテリーなどの準備を万全にして臨みましょう。

「長時間の場所取りは絶対に無理!」という場合は、ためらわずに有料のDPA(プレミアアクセス)を購入し、ストレスフリーな環境を手に入れるのも賢い選択です。事前の準備をしっかりと行い、光り輝くフロートに向かって全力で手を振る子供の最高の笑顔を、ぜひ写真と心に焼き付けてくださいね。